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借地・借家

借家の無断転貸


借家の無断転貸についてお話しましょう。
あるお年寄りが長屋を住居用に人に貸していたのですが、賃借人が勝手に中を居酒屋に改造したり、店のママに又貸して自分が払う家賃の倍以上をママから取っていたという事件なんです。


どんな点が問題なのでしょうか。


まず、勝手に居酒屋に改造したという点が用法違反となりますし、又貸は無断転貸ということで禁止されていることをしたということになります。


大家さんとしてはどういうことが出来るのでしょうか。


こんな人には貸したくないということで賃貸借契約を解除し、部屋を自分に明け渡して欲しいということが請求出来ます。


儲かっていると相手は請求しただけですんなり明け渡すでしょうか。


そこが問題ですね。実際私がやっている事件は、私が解除をし明け渡して欲しいということを内容証明郵便で請求したのですが、全く無視され結局裁判を提起することになってしまいました。


裁判をすると簡単に明け渡して貰えそうですか。


残念ながら簡単ではありません。実際に裁判では、又貸の点については、相手方は又貸はしていない、店のママを雇っているだけだと主張し出しました。しかし、私と依頼者は周辺に聞き込みをして、ママが家賃として本来の家賃の倍を払っているということや、裁判前に直接ママに会って自分が借りているということを録音テープに取ったりして証拠の収集に努めましたので、こちらの主張が認められると思うのですが、かなり時間がかかりそうですね。


ここまでもめないためにはどんなことに気をつけたら良いのでしょうか。


契約書をきちんと作り、こまめに借家の現状を見て回ることが必要だと思いますね。

賃貸マンションの原状回復費用


私は転勤のため3月末で7年間住んでいた賃貸マンションを出ることになったのですが、困ったことが起きましてね。


それは大変ですね。どんなことですか。


実は、引っ越しを終えて一安心していると、前のマンションの大家さんから突然原状回復費用として30万円を払って欲しいという手紙が来たんですよ。私は入居時に20万円の敷金を入れていたものですから、当然それで足り、いくらかは返ってくるとばかり思っていたんですが。先生、法律的に払わなければならないものなのでしょうか。

Aまず、原状回復費用といっても具体的にどんな費用がかかったと書いてあるのですか。


一番大きなものはクロスの張替費用です。3LDKの全部の部屋について新しいものの張替費用がかかっています。あとは畳の取替え費用や清掃費用などです。これらの費用は殆ど家賃に入っているのではないですか。


そうですね。おっしゃるとおり毎月何万円かの家賃を払っているのは、まさにこれらの消耗品にかかる費用も入っているのですよ。


しかし、私は先日自分で大家さんに連絡を取り聞いてみたのですが、契約書にクロスの張替費用は借主の負担と書いてあるので、契約書にサインした以上払ってもらわなければ困ると言われたのです。やはり、契約書にサインした以上払わないといけないのでしょうか。


一般原則を言いますと、契約書にサインした以上それを守るべきと言うことになりますが、内容が一方当事者にあまりに不利なものになっている場合は、裁判例でもそのままの効力を認めず、妥当な解釈をして借主を救っている場合が多くあります。例えばクロスの張替費用についても、故意・過失による汚れの場合を除き通常の用い方による汚れの場合は借主は負担しなくてよいという、判決が多く出ています。ですから、支払わないと頑張ってみる価値は多いにありますよ。


そうですか。それを聞いて自信が出てきました。

地代の値上げについて


私は父の代から借地の上に住んでいるのですが、今度地主さんの代が変わり大幅な地代の値上げを言って来られまして、どうしたらいいか困っているんですよ。


それは大変ですね。具体的にはいくらくらいですか。


私の家は田舎ですし、昔から借りているのでこれまで1ヶ月の地代が坪300円と安かったのですが、近隣並にしたいということで一挙に3倍の地代を払って欲しいと言われているのです。


まず、地代の値上げは一方的に出来るものではなく、当然借主の同意が必要ですから、地主さんの要求に従う義務はありません。
あなたとしては、自分が納得いく額でなければ断わる自由はありますよ。


でも、地主さんが納得しなければ裁判になると聞いたのですが、私はできるだけ裁判沙汰は避けたいと思っているのですが。


あなたが断わり、地主さんがそれでも値上げをしたいというのなら、地主さんの方としては、調停を申し立てる必要があります。これは、地代の値上げは裁判でなくまず調停をしなければならないことになっているからです。調停ですと話合いの場ですし裁判沙汰というようなものではありませんよ。


しかし、調停をされた場合、地代はどうやって決まるのでしょうか。また、やはり近隣並の地代になってしまうのでしょうか。


まず、調停では一般に地主さんの方が適正地代の鑑定を請求することが多いです。そして、その鑑定結果に基づき話合いが進められていくことになります。もちろん、鑑定結果に従う義務はありません。
また、地代の鑑定は近隣の地代も参考にはされますが、これまでの地代の額やこれまでの値上げの状況等も考慮されますので、一気に3倍というようなことにはならないほうが多いです。
地主さんも調停をすると時間と手間だけでなく、鑑定費用もかかりますから話合いに応じる可能性が高いと思います。ぜひ、自信を持ってご自分の意見をおっしゃって下さい。

古い賃貸住宅の建てかえ


長屋を2棟持っており、現在合計で6軒の方が入居されています。この長屋は先代から相続したもので、優に築50年は経っています。家賃収入はありがたいのですが、時々家賃を滞納される人もいるし、屋根の葺き替えでお金がかかったりで、私も年ですし、長屋経営自体がしんどくなりました。ここら辺で長屋経営を辞めたいと思っているのですが、どうしたらよいのでしょうか。できれば更地にした上で、土地を売却し、一切きれいにしたいのですが。


なかなか難しい質問ですね。長屋の賃貸借には借家法が適用されますが、借家法では、建物が「朽廃」するか、大家が自分でその建物を使用する必要性が借家人に勝るなど「正当な事由」がない限り、解約申し入れをしても認められません。大家が借家経営を辞めたいということは「正当な事由」とは認められないでしょう。日本の木造家屋は耐久性が高いので「朽廃」が認められることはめったにありません(現に6軒の方がすんでいるということは充分使用に耐えるということです)。借家経営から手を引く、一番てっとり早い方法は、長屋を敷地ごと売却することですが、この時代、6軒の人が入居している長屋をまとめて購入してくれる人を探すのは困難でしょう。
 現実的なのは、長屋に居住している方に、1軒1軒事情を話し、合意を取り付けることです。3年後、4年後に立ち退いてもらうことにし、それまで賃料を無料にするとか、あるいは居住する部分の建物とその敷地部分を賃借人に買い取ってもらえないかと提案をしていくことです。縦割り長屋の各戸は通常縦断的に区分できるので、建物については区分登記をし、土地については分筆登記をした上で各戸を売却することができます。これらはいずれも交渉ですから、相手の返事次第で、絶対うまくいくとは言えませんが、誠意を持って申し入れをすること、急がないことが肝要です。       

中小企業法務