「アンコール遺跡への旅」 弁護士 原山 剛三
人は旅に何を求めるのだろう。
未知なるもの、遥かなるもの、永遠なるものとの劇的な遭遇こそ、自分が旅に託すものだ。
アンコール遺跡群は、そんな願いを叶えてくれる、最も貴重で素晴らしい至宝の一つである
だろう。
1000年に近い悠久の時を経てきて、今なお壮大にして壮麗な感容を保っている。
クメール民族の世界観や宗教を示すモニュメントと知れば、尽きない興味をそそられる。
雄大、荘厳さとともにある建造物や夥しい彫像の美しさは、どう表現したら良いのだろう。
特に至るところにめぐらされたレリーフは、その多様さと匠の技の確かさ、素朴にして力強い
表現で圧倒的に迫ってくる。
王族、貴族から、僧侶、兵士、庶民に至るまで、その生活が活写されている様は、まさに
圧巻だ。
そう、アンコールは、汲めども尽きないロマンを秘めているのです。
次の機会には数日をかけて探訪しよう。